ABOUT
館長からのメッセージ
「テクノロジーとコミュニティの力で、誰もが分け隔てなく自分を表現することを楽しんでいる風景を作る。」
これが新豊洲Brilliaランニングスタジアムの運営コンセプトです。
2020年以降に残す最も大事なレガシーは、障害のあるなしや、年齢、性別に関係なく、すべての人がスポーツやアートを楽しんでいる風景なのではないでしょうか。そういった我々の思いに共感していただいた人々が集まり、今回、新豊洲Brilliaランニングスタジアムが完成しました。本当の意味でのバリアフリーが実現される未来をほんの少しだけ先取りして、その風景をこれから新豊洲に作っていきたいと思います。
新豊洲Brilliaランニングスタジアム
館長 為末 大
施設名称について
「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」の名称は、施設のネーミングライツを取得いただいた東京建物株式会社様によって命名されました。
2016年10月1日に創業120周年を迎える東京建物株式会社は、社会貢献活動の一環として、2015年8月から公益財団法人日本障がい者スポーツ協会(JPSA)のオフィシャルパートナーを務めています。また、豊洲地域を含む湾岸エリアにて、東京建物株式会社の分譲マンション「Brillia」を含む多数のマンションを供給してきました。東京建物株式会社として、「支援・応援するだけでなく、より多くの人々、あらゆる人種の方々、さらに健常者や障がい者といった垣根を超え、一体感を生み出し喜びを共にする」という本施設の願いに共感し、同地区におけるスポーツを通じたコミュニティ形成の支援をするため、今般、120周年記念事業の一環として本施設のネーミングライツを取得し、本施設名称を「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」と決定しました。
ロゴについて
本施設は、障がい者トップアスリートの育成をはじめ、地域の交流のハブとなるように機能させていくために、本施設を運営する各企業が、ハードのバリアフリーに留まらず、 人々の心の中のバリアフリー、ソフトのバリアフリーを目指します。「支援・応援するだけではなく、より多くの人々、あらゆる人種の方々、 さらに、健常者や障がい者といった垣根を越え、一体感を生み出し、喜びを共にする。」 という願いをも、『スタジアム』という言葉に込めたいと考えます。また、世の中に存在するロゴマークの大半が視覚に届けることを目的としていますが、「新豊洲Brillia ランニングスタジアム」を示すロゴマークは、 観るだけではなく、「点字と同じように触って感じる」ことのできる仕掛けづくりを予定しています。
施設概要
本施設の建物は日本ではじめてETFEフィルム膜構造(※)を大規模に採用するとともに、そのフレームにはカラマツの集成材を使用、アーチ状に組み合わせ連続させることにより、トンネル状の長さ108M、高さ8.5M、幅16.27Mの施設規模を実現しました。なお、今回の計画は、低炭素社会の実現を目指す国土交通省の「サステナブル建設物先導事業」にも採択されています。
- ・所在地:
- 東京都江東区豊洲6丁目4番2号
- ・敷地面積:
- 4,847.77m2
- ・建築面積:
- 1,985.38m2
- ・施設構成:
- 屋内60mトラック、ラボ、シャワー、ロッカー、更衣室等
- ・構造:
- 屋根木造+梁S造+柱RC造併用構造平屋の構造物を組み上げ、アーチ形状の屋根には、日本初のETFE(※)素材を使用して建設。
- ・建築設計:
- 武松幸治+E.P.A 環境変換装置建築研究所
(1991年設立。2009年より日本初の耐火集成材による大規模商業施設を開発、実現させる。2015年不燃化技術組合を設立し、都市の木造可に取り組んでいる。) - ・建築事業主:
- 太陽工業株式会社
※ ETFEフィルム膜構造とは
世界最先端のスポーツ施設に採用されたETFEフィルム膜構造を日本ではじめて主要構造材として大規模に使用した建造物となります。ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体)とは、フッ素樹脂の一種で、透明でフィルム状のため薄くて軽く(標準的なタイプで厚み:250µ・重さ:440g/m2)耐候性にも優れた素材です。このETFEフィルムを使用することで、ガラスのような透明感に加え、地震にも強い安全性も備えた開放空間をアスリートに提供します。